健診で己を知る

メタボで予防したい心臓病、脳卒中などを引き起こすのは動脈硬化です。動脈硬化は知らない間に進行していくため、メタボ対策はできるだけ早い時期から始めるべきですが、「肥ってきたから痩せよう」ではなく、病気のリスクがどれくらいで、どういう予防、治療が必要なのか、自分の状態を知ることから始めましょう。

「彼を知り、己を知れば、百戦して危うからず」

病気や巷の情報だけでなく、自らを知ることは治療戦略上大切です。

 

特定健診ではメタボリックシンドロームの危険因子として以下の項目(太字)をチェックしています。

 

まず肥満の指標であるBMI(Body Mass Index)を計算します。

BMI = 体重(kg) ÷ 身長(m) ÷ 身長(m)

BMIが18.5未満は「やせ」、18.5以上25未満は「標準」、25以上は「肥満」に相当します。

例えば、身長175cm、体重75kgの人のBMIは、75 ÷ 1.75 ÷ 1.75 = 25.95で「肥満」となります。

 

次に腹囲を測定します。腹囲は内臓脂肪の量と相関するといわれています。

腹囲は立った状態で、へその高さで巻尺を水平にして測定します。

腹囲が男性85㎝以上、女性は90㎝以上で、治療中を含め、血圧糖代謝脂質代謝の基準のうち1項目に該当すれば「予備軍」、2項目以上に該当すれば「メタボリックシンドローム」となります。

 

生活習慣では喫煙が重要な危険因子です。

 

健康診断を受けたことのない方は一度検査を受けましょう。肥満やメタボの基準に当てはまらなかった方も、家族歴や他の危険因子があれば、将来動脈硬化を起こす可能性があり注意が必要です。

 

内臓脂肪型肥満は危険

体についた脂肪「体脂肪」には皮下脂肪と内臓脂肪があります。

肥満はどちらの脂肪の蓄積が優位かによって「皮下脂肪型肥満」と「内臓脂肪型肥満」に分けられます。

皮下脂肪型肥満は、皮下組織に脂肪が過剰に溜まった状態で、比較的女性に多いタイプの肥満です。一方、内臓脂肪型肥満は、おなかの腸の周りに脂肪が過剰に付着した状態で、どちらかというと男性に多いタイプの肥満です。

 

内臓脂肪の過剰な蓄積は代謝異常を引き起こし、高血糖、高血圧、脂質異常が組み合わさって心臓病や脳卒中の原因となります。このような状態はメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)と呼ばれています。

中には肥満であってもリスクが少ない人や、逆に肥満がなくてもリスクがある人が存在するためメタボの基準の見直しも検討されているようですが、メタボリックシンドローム(以下「メタボ」と略します)になると糖尿病発症の危険が3~6倍、心血管が関わる病気になり死亡する危険がおよそ2倍になるとされれています。

これらを予防することがメタボの治療目標で、治療の基本は食事療法と運動、禁煙などの生活習慣の改善です。

 

しかし、生活の‘習慣’を直すのは容易ではありません。巷にグルメ情報が溢れる反面、いろいろなダイエット法が紹介され、健康ブームに乗って何かと「ヘルシー」という形容詞がつくこの頃、誘惑に打ち勝ちメタボを解消することが必要なのはわかっているものの、そこまで危機感がない、具体的にどうすればいいのかわからない、とりあえずやってみたが続かない、止めたらリバウンドして肥った、酒、たばこは止められない、なにより仕事が多忙でそれどころではないという方は多いと思います。そういう方も一度自分の状態は確認しておく必要がありますので、メタボ健診を受けていただき、結果で問題があれば医療機関を受診してください。

 

検尿で何がわかるの?

診察を受ける時に「おしっこ採ってください」と言われますが、何で尿を採るのか疑問に思う方も多いと思います。

実は、尿には非常に多くの情報が入っていて、尿をみることで病気の推測ができるのです。

 

検査する項目と疑われる病気についてみてみましょう。

【尿蛋白】腎炎・ネフローゼ・尿路感染症など。

【尿糖】糖尿病・膵臓病。

【尿潜血】尿路結石・膀胱炎・前立腺炎・ポリープ・癌など。

【ケトン体】糖尿病・アシドーシス・発熱・消耗性疾患など。

【ウロビリノーゲン】肝障害・溶血性貧血・便秘など。

【ビリルビン】肝疾患・胆道疾患など。

【尿pH】アルカリ性だと尿路感染症など。酸性の場合は、糖尿病、腎炎、痛風など。

一般検尿で異常があれば尿沈渣で尿中の細胞を顕微鏡で調べ、病気の部位や程度を判断します。

 

このように少しの尿で多くの病気が推測できるのです。

 

当院でできる検査ではありませんが、麻薬やドーピングのチェックも尿でしますし、尿の腫瘍マーカーで癌の診断を行う研究もされています。また最近の話題として、線虫を用いて尿で癌の早期発見をするという研究もされており、将来実現するかもしれません。

余談ですが、尿の色が黄色いのは、処理された赤血球からできたウロビリノーゲンの色のためで、色の濃さは水分量に影響されます。

臭いや外見の異常も重要で、甘酸っぱい臭いは糖尿病の疑い、泡が立つ場合は蛋白が出ている可能性があります。血尿や混濁尿は明らかな異常なので診察を受けましょう。

 

医療安全対策

当院の取り組みで重要な課題の一つが医療安全対策です。

ミスが多いと安心して通院していただけませんのでスタッフ全員でこの課題に取り組んでいます。

 

基本の柱は、①医療安全 ②感染症対策 ③保健(健康管理)です。

 

詳細な内容は省略しますが、過去の事例を省みてマニュアルを作成し、リスクの軽減に努めています。通常の診察の流れの中で何度も確認作業がありますので、少し診療に時間がかかるかもしれません。

 

診療所も病院と同じレベルで対策が必要だと考えています。

お気づきの点があればご遠慮なくご指摘ください。

 

 

顔が見える医療

当院では日常のいろいろな疾患の診療を行っていますが、より高度な検査や治療が必要になった場合は専門の医療機関に紹介する必要があります。その際の連携の強化は診療所のみならず、通院されているみなさまにとっても大変重要な課題です。

医師同士は紹介時に『診療情報提供書』という書状で患者情報の伝達を行います。それだけでも特に問題はないのですが、連携が上手くできているとより迅速で正確な情報共有ができます。「何かあれば直ぐに紹介してもらえる」「紹介してもらって良かった」と言っていただける状況になれば、みなさまにより安心して通院していただけるであろうと考えています。さらに在宅医療においては、家族、ケアマネージャー、訪問看護ステーション、連携医療機関など様々な人や組織と情報交換して、医療や介護サービスを決定し提供しなければなりませんので連携は大変重要なのです。

連携をうまく機能させるためには直接担当者と会うことが有効です。会えば情報のみならず考えていることや思いも伝えられます。病院の医師と紹介のたびに会うのは困難ですが、face to faceで密に連絡を取って、ちょっとしたことでも気軽に相談できる関係になれば、よりきめの細かい質の高い診療ができると考えています。

連携強化のための当院の取り組みとして、用件が発生した際に担当するいろいろな人と面会したり、病院などが主催する研究会などの会合などに参加し、機会があれば紹介先の医師と情報を交換するようにしています。地味な話ですが、患者のみなさんを中心とした、連携する人々の「顔が見える医療」が当院の目指すところです。

 

 

予防接種の予約システムについて

2017年6月1日から予防接種のweb予約ができるようになりました。

従来通り電話予約もできますが、web予約なら診療時間外でも予約が可能です。

予約日の前日にメールでお知らせが届くので、うっかり忘れてても大丈夫です。

 

事前に情報の登録が必要なので、お手数ですが下記の予約受付サイトにアクセスしていただき、アカウントの取得ならびに患者情報の登録をお願いいたします。

https://e-chusya.com/39931/top.php

登録は無料です。登録された個人情報は他の目的で使用いたしません。

 

医院紹介

院長の水岡寛です。

ブログ始めましたと言いいながら長らく放置していましたが、そろそろいろいろな情報を発信していこうと思います。

 

まずは簡単に医院の紹介から。

 

当院の診療コンセプトは『医療を通じたまちづくり』です。

①地域の方が容易にアクセスできる窓口であること。

②的確な診断ならびに説明と同意に基づいた治療ができること。

③高度な専門の医療機関とスムースに連携して診療できること。

④質が高く安全な医療を提供すること。

⑤常に進歩できるよう努力すること。

以上を目標に、信頼される地域のかかりつけ医院を目指します。

 

みなさまの健康と生活のサポーターとして、日々安心して暮らせるまちづくりのお手伝いができれば幸いです。

今後ともよろしくお願いいたします。

 

 

ブログ始めました

院長の水岡寛です。

このたびブログを始めることにしました。

ホームページではお伝えしきれないことや、皆様のお役に立つような情報を発信していきたいと思いますのでよろしくお願いいたします。