新型コロナウイルスについて6 ~インフルエンザの流行期に向けての対策2~

今年は秋冬のシーズンを迎え、今までにないペースで新型コロナウイルス感染症の感染拡大が起きてきています。今のところ、インフルエンザの流行はみられていませんが、インフルエンザとの同時流行が起これば発熱などの感冒症状の患者さんが多く出ることになります。ワクチンのニュースも出てきてはいますが、実用化は早くても来年になるでしょうし、治療薬がない現状でますます不安が募るところですが、新型コロナウイルスについては、いろいろわかってきたことがあり、今回はそれらを踏まえ、感冒の流行期の感染拡大をどうやって乗り切るかを考えたいと思います。

世間ではGoToキャンペーンが感染拡大の原因だとかいろいろ言われていますが、私はもっと根本的な問題があると思います。人の移動は確かにリスクを伴いますが、実際街に出てみて気づくことは、多くの人がきっちりと感染予防をしている中で、そうでない人達が少なからずいることです。❛GoTo❜は社会活動の制限は緩めますが、感染予防は今までよりしっかりしないといけません。基本的予防策できていますか?自分は大丈夫という根拠のない自信をもっていませんか?新型コロナウイルス感染症の注意すべき点は、インフルエンザと異なり、感染しても無症状の期間が比較的長いことで、この期間に感染を広げてしまっているのです。今は風邪症状があれば誰もが気を付けると思いますが、無症状の人こそがしっかり予防しないと感染拡大は抑えられません。

何度も同じことを言いますが、新型コロナウイルスの感染経路は、直接触れるものからうつる接触感染と、咳やくしゃみで広がる飛沫感染があります。よって、感染しないためにはこの両方を防ぐことが大事で、手洗いと咳エチケットが基本となります(厚生労働省『感染症対策へのご協力をお願いします』https://www.mhlw.go.jp/content/000603845.pdf)。このうち、手洗いについては石鹸でしっかり洗うことがいいと言われていますが、洗いすぎると手荒れの原因となります。石鹸がない時には70%以上のアルコール消毒が有効ですが、石鹸で洗った後にアルコール消毒をする必要はありません。マスクは隙間ができないようきっちり装着してください。マスクの表面はウイルスが付着している可能性があるので、なるべく触れないようにしましょう。

また、①密閉空間、②密集場所、③密接場面『3蜜』は、感染が起きやすい場面として認知されています(厚生労働省『3つの蜜を避けるための手引き!』https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000622211.pdf)。特に、飲食を伴う懇親会大人数や長時間におよぶ飲食(アルコールが入ると気が緩むので特に注意が必要!)マスクなしでの会話狭い空間での共同生活居場所の切り替わりといった場面では、感染の危険が高まるので特に注意が必要です。これからの季節は暖房を使い部屋を閉め切ることが多くなるため、定期的な換気が必要になります。30分に1回、数分程度窓を全開にしましょう。複数の窓がある場合は2方向の壁の窓を開放しましょう。病院も換気をしますので、受診する際はなるべく暖かい服装でお越しください。

その他、厚生労働省が発表している『新型コロナウイルス感染症の“いま”についての10の知識』 (https://www.mhlw.go.jp/content/000689773.pdf)には、新型コロナウイルスについて今までわかっていることがまとめられています。同じく厚生労働省ホームページにある『新型コロナウイルスに関するQ&A』(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/dengue_fever_qa_00001.html)もご参照ください。それから、早めの気づきで行動に注意できるよう、是非とも新型コロナウイルス接触確認アプリ(COCOA) のダウンロード(新型コロナウイルス接触確認アプリ(COCOA) COVID-19 Contact-Confirming Application|厚生労働省 (mhlw.go.jp)をお願いいします。

新型コロナウイルス感染症は、正しく予防すれば感染拡大を抑えることができます。もし風邪をひいてしまった場合は、自己判断をせずに、かかりつけ医療機関に問い合わせて対応を相談してください。PCR検査も唾液で比較的安全にできるようになっています。しかしながら、忘れてはいけないことは、新型コロナウイルス以外に注意すべき病気がたくさんあることです。家族の健康を守るためには、規則正しい生活とともに、感染症対策として、各種予防接種をきっちり受けることが大切です。大人は家に病気を持ち込まないこと。体調の悪いときにお年寄りと接することは避けましょう。

新型コロナウイルスに感染しない、感染を拡大させないために、正しい知識で対処し、できるだけ日常生活を維持していくようにしましょう。

新型コロナウイルスについて5 ~インフルエンザの流行期に向けての対策~

早いもので今年もあと3か月。来る風邪のシーズンへの備えが必要な時期となりました。今年は、新型コロナウイルスとインフルエンザウイルスの同時流行が懸念されています。なんとなくコロナ慣れしてきた風潮の中で、インフルエンザワクチンの接種が開始となった今、これからのシーズンに向けた対策を、今一度考えてみたいと思います。

今年は、高齢者がインフルエンザワクチンを受ける際の自己負担額が0円となったこともあり、接種希望者が増加しています。しかし、ワクチンには限りがあり、国民全員分はありません。高齢者は感染すると重症化しやすいのは皆さんご存じだと思います。同様の理由で小児、妊婦、基礎疾患を有する方もハイリスクグループなので、優先してワクチン接種を受けるべきです。こんなことを言うと、受けられなかった方からお叱りを受けそうですが、そもそも、インフルエンザワクチンで感染を完全に予防することは困難です。ですから、感染しないことが大事。しっかりとした「感染予防」はすべての方に必要なのです。

インフルエンザは主に冬に流行します。日本が夏の間、南半球は冬です。今年の南半球のインフルエンザの流行状況は、これから冬を迎えるの北半球の流行を占う上で重要です。では今年はというと、南半球ではインフルエンザの流行はあまりみられていません。じゃあ大丈夫やん、って思わないでください。新型コロナウイルスの流行で、皆がマスクを着用し、手指消毒を行い、3蜜を避けた結果、インフルエンザが流行らなかったのです。ですから、気を抜かずに、今後も引き続いて、コロナ対策と同様に、しっかりとした感染予防をしてください。それでも風邪を引いてしまった場合、発熱がみられた場合は、早めにかかりつけ医療機関に連絡して、対応を指示してもらってください。

とにかく何度も言いますが、人の多いところではマスクを着用し飛沫を抑える。手指消毒の徹底。密接、密集、密閉の3蜜を避けることで、新型コロナウイルスのみならず、インフルエンザウイルスの感染も予防できます。暴露されるウイルスが多いほど重症化しやすいという話もあります。マスクは隙間なく装着してください。最近テレビでよく見かけるマウスガードについては、飛沫を抑える効果はマスクより劣りますのでご注意ください。あとは理性を失くすほど飲まないこと。必ず蜜になります。体調管理もしっかりして、これからのシーズンを乗り切りましょう!

 

新型コロナウイルスについて4 ~かかりにくい体を作る~

新型コロナウイルスにうつらない、うつさないために、『咳エチケット』を守る、『3つの蜜』を避けることは重要ですが、健康面での予防策も大変重要なポイントです。

心疾患、糖尿病、高血圧症、呼吸器疾患、など基礎疾患をお持ちの方は、新型コロナウイルスに感染すると重症化しやすといわれていますので、それぞれきっちりとしたコントロールが大切です。鼻炎もコントロールしておきましょう。喫煙している人は、健康保険を用いた治療ができるかもしれないので、この機会に禁煙しましょう。また、インフルエンザ等にかからないよう予防接種を受けましょう。

病院にかかっていない方は、是非ともこの機会に健康診断を受けてください。国保特定健診の受診率は、全国平均がが37.8%に対し、大阪府は30.8%、東大阪市に至っては29.1%と低率です。コロナウイルスは血管内皮を障害するといいわれており、メタボの方はその危険が高いと考えられます。会社の健診で引っかかったけどスルーしているという方も、この際、きっちり精査して体を万全の状態にしておきましょう。

生活面では、栄養バランスを考えた食事、適度な運動、十分な睡眠を取って規則正しい生活を心がけましょう。体調に異変を感じたら早めに病院を受診をするようにしてください。

新型コロナウイルスについて3 ~当院の院内感染対策への取り組み~

新型コロナウイルスの流行が一旦落ち着いて、社会生活が徐々に戻りつつありますが、まだまだ第2波への懸念があり、感染対策は今後も重要な課題です。特に病院はクラスター発生の起こりやすい場所ですので、しっかりした対策が求められます。

一方で、受診控えのため、新型コロナウイルス染症以外の診療が、普段通り行われていないという問題があります。小さい子供さんの予防接種などは遅らせるべきではありません。

そこで、当院では、皆さんが安心して普段通りの外来診療を受けられるよう以下の対策を講じています。

1.感染者の振り分け

新型コロナウイルス感染が疑われる方は、コロナ外来を受診していただくことになっております。

2.職員ならびに来院される患者さん全員の体温測定

職員は午前、午後の診察前に体温測定を行い体調不良者は出勤を控えるようにしています。患者さんは全員来院時に体温を測定していただき、体温の高い方や風邪症状のある方は、後述の感染症専用の診察室で診察を受けていただくようにしています。

3.マスク着用

職員、来院者全員にマスク着用をお願いいしています。感染症専用の診察室では、場合によりフェイスシールドなどの防護具を付けての診察を行うこともあります。

4.手指など消毒の徹底

入口、待合などに手指消毒用のアルコールを設置しています。診察後には手指ならびに人が触れた部位の消毒を行うようにしています。

dsc_3404-2m

5.ビニールシートによる受付窓口での飛沫対策

少し違和感はありますが、会話による飛沫を予防するための対策です。

dsc_3409-2m

6.待合の座席の一定間隔の保持のお願い

ソーシャルディスタンスを維持するための対策です。患者さんが向き合わないようにもなっています。大きな声での会話や動き回ることはお控えください。

dsc_3410-2m

7.こまめな換気

新型コロナウイルスは空気感染しませんが、飛沫が発生した場合を想定してこまめな換気を行っています。夏や冬はエアコンを使用しますが、短時間窓を開けて換気をすることがありますので、ご理解のほどよろしくお願いいたします。

8.空間的分離

新型コロナウイルスに限らず、院内感染予防では有症者と無症状者を接触させないことがポイントです。当院では院内感染対策として、感染症専用の診察室を設け、空間的な分離を行い、インフルエンザや感染性胃腸炎の診察を行ってきました。この部屋は水道、エアコンを完備しており、問診から会計までをこの部屋で行い、感染の症状のない方との接触がないようにしています。

dsc_3413-2ms

今回の新型コロナウイルスについては、症状での鑑別が困難なため、感冒症状のある方は感染症専用の診察室での診察をお願いしております。蜜を避けるために、基本的に入室できるのは1名です。ご来院の際は、できるだけ少人数でお越しくださるようお願いいたします。また、何らかの症状のある方は、予めお電話でお伝えいただくか、受付でお伝えくださるようお願いいたします。

9.院内での滞在時間の短縮

感染状況をみて予防接種の予約枠を減らすなどして、待ち時間の短縮を図っています。その他、インフルエンザの時と同様に、混雑した場合は車や自宅での待機をお願いしたり、会計、投薬待ちの間、一旦帰宅していただいたりして、なるべく院内での滞在時間を短くして、感染の機会を減らすようにしています。

 

院内感染予防も、他と同様に『咳エチケット』と『3つの蜜』を避けるということが基本で、院内の全員が安心して来院し働けるよう、必要に応じて人を分離し、感染の機会を減らすか、また、徹底した消毒等の管理により、如何ににウイルスのいない状態を維持できるかがポイントだと考えています。

 

 

 

 

 

新型コロナウイルスについて2

ここからは個人的見解を含みます。

新型コロナウイルス

新型コロナウイルスの感染感染拡大が止まりません。

新型コロナウイルスの感染力はインフルエンザウイルスとあまり変わらないようです。感染経路は飛沫感染と接触感染で同じです。なのに世界的に感染が拡大しているのは何故でしょうか?

ウイルス側の要因としては、新型コロナウイルスは接着性がより高く手につきやいため、感染拡大は人の行動によるところが大きいと考えます。要するに、接触感染のリスクは高いだろうということです。ひょっとすると、感染しなくても人の手が媒介してウイルスを広めているという可能性も考えられます。案外お金やスマホにはウイルスが付着しているかもしれません。

また、インフルエンザウイルスの潜伏期はほぼ1日ですが、新型コロナウイルスは5、6日といわれています。インフルエンザは突然発症するのでわかりやすく、早期に対応できますが、新型コロナウイルス感染症は軽症のことが多く、発症してからも通常の生活をしていて、知らない間に感染を広めている可能性があります。

スーパースプレッダー

10人以上への感染拡大の感染源となった患者を「スーパー・スプレッダー」と呼びます。大阪のライブハウスからの急激な感染拡大は記憶に新しいところです。SARS、MARSは流行した際にもスーパー・スプレッダーの存在が指摘されていましたが、どのような人がスーパー・スプレッダーになるのかは不明です。

新型コロナウイルス感染症は重症度に関わらず、感染者の8割は他人に感染させておらず、残りの2割の人から2次感染が起きています。この2割の人はスーパー・スプレッダーになり得るわけですが、適切な予防をすればスーパースプレッダーからの感染拡大はコントロールできるはずです。

幸い日本人は衛生に対する意識が高く、マスク着用率も非常に高い。感染予防にはマスクは意味がないという意見はありますが、私は、マスクは無症状のスプレッダーが使用することで感染拡大を抑えている可能性があると考えています。

さらに私の見解ですが、日本の感染者数を抑えてきた一番の要因は、スプレッダーの多くが、マスクのみならず、感染を拡大させないような行動ををとっていることだと考えています。しかし、一部の人は違う行動をしています。先ほども述べましたが、スーパースプレッダー1人は10人以上に感染させますので、「ちょっとくらい大丈夫」は、いずれ大きな感染拡大につながり、自らに跳ね返ってきます。誰がスプレッダーなのかは発症後でしかわからないので、全ての人が同じ意識を持って行動しないと感染はなかなか減少しません。

日本の新型コロナウイルス感染症発生者数が、世界各国と比較して明らかに少ないということで、世界から注目されています。「PCR検査を行った症例が少ないからで、実際はもっと多くいるはずだ」という意見があります。確かにそうかもしれませんが、患者数の増加スピードをみる限り、無症状のコロナ陽性者だけが多くの割合でいるとは思いません。しかしながら、このまま患者数が増加すれば医療崩壊は起こります。

マスク不足が問題になっています。我々にとってはマスクは仕事上の必需品ですが、マスクは主に飛沫感染を防ぐのが目的で、マスクだけで感染がコントロールできるものではありません。目に見えない接触感染をコントロールするための「行動」こそが重要だと考えます。

新型コロナウイルス感染症拡大防止

行動の要点は、かからないうつさないうつりやすい環境を避けるです。

そのために、

3つの「蜜」を避ける

①換気の悪い密閉空間

➁多くが集まる密集場所

③間近で会話や発声をする密接場所

3つがそろう場所は集団発生の危険がある場所ですので、こういう環境は避けましょう。

咳エチケット

咳やくしゃみで飛沫とともにウイルスが飛び散るのを防ぎます。

咳やくしゃみをする時に、

✕何もしない

条件にもよりますが、2メートル以内の人が飛沫感染する可能性があるので✕

✕手で押さえる

その手で触ったところにウイルスが付着する可能性があるので✕

○マスクを着用する

布マスクは目が粗いので、完全には飛沫を防止できないと考えたほうがいいでしょう。

〇ハンカチやティッシュで押さえる

使用したティッシュは速やかにゴミ箱へ。ハンカチは早めに洗濯を。

○とっさの時は袖で押さえる

マスクなどがないときは袖で押さえるように。服は洗濯したほうがいいでしょう。

いずれの場合もそのあとは手洗いをしましょう。

手洗いは正しく行えていますか?

<手洗い方法(石鹸液)>

1.手指を流水で流す

2.石鹸液を手に取って、手のひらをこすり合わせてよく泡立てる。

3.手の甲 → 指の間 → 親指 → 手のひら、指先 → 手首ともみ洗いを行う。

4.流水でよくすすぐ。

5.ペーパータオルでよく水気を拭き取る。

私はこれを2回転行っています。洗浄後はアルコール消毒を行えばより効果的ですが、消毒液も入手困難なんですよね。

面倒ですが、きっちり行えば接触感染は予防できます。ネットでは写真やイラスト、動画などで分かりやすく説明したものがみられるので検索してみてください。3つの「蜜」を避ける行動とともに、ウイルスがどこにいるかを考え、ウイルスを体内に入れないよう、また媒介しないようにしましょう。

 

 

新型コロナウイルスについて

新型コロナウイルスについて

・インフルエンザや風邪と同様に、飛沫感染、接触感染で感染します。

飛沫感染:感染者のくしゃみ、唾、咳で出たウイルスを吸い込むことによる感染。

接触感染:ウイルスの付いたものに接触し、その手で鼻や口を触ることによる感染。

・潜伏期は1~12.5日(多くは5、6日)で、発症すると、咳、発熱などの呼吸器症状がみられます。

・多くは軽症で治癒すると考えらていますが、高齢者や基礎疾患のある人などは重症化しやすいので注意が必要です。

 

予防・感染拡大防止

・くしゃみ、咳が出るときはマスク、ティッシュで押さえる「咳エチケット」。

・こまめな手洗い、アルコール消毒をできるだけ丁寧に行う。

・風邪症状があれば外出を控え、やむを得ず外出する場合にはマスクを着用。

・集団発生が起きる可能性がある「換気が悪い」「人が密に集まって過ごすような空間」「不特定多数の人が接触するおそれが高い場所」を避ける。

 

次の症状がある方は直接医療機関を受診せず、地域の「保健所」または「府民向け相談窓口」(TEL: 06-6944-8197、FAX:06-6944-7579)にご連絡ください。

・風邪の症状や37.5℃以上の発熱が4日以上続いている。 (解熱剤を飲み続けなければならないときを含む)

・強いだるさ(倦怠感)や息苦しさ(呼吸困難)がある。

※高齢者や基礎疾患等のある方、妊婦の方は、上の状態が2日程度続く場合

 

詳しい情報は厚生労働省のホームページなどをご覧ください。

発信源の確かな最新の情報をもとに、新型コロナウイルスの感染拡大防止にご協力をお願いいたします。

京都八瀬の青もみじ

先月、青もみじを観に京都八瀬の瑠璃光院に行ってきました。

dsc_2463-960x540

叡山電鉄叡山本線の終点である八瀬比叡山口駅はレトロな造りの駅舎で、高野川のせせらぎが聞こえる静かなところでした。

そこから徒歩5分ほどで瑠璃光院に到着。

dsc_2428-960x651

入口は陽光を受けて青々と輝いたもみじと陰とのコントラストが印象的でした。

dsc_2454-960x540

雨が降ると庭の苔が水を含んで綺麗に見えるのでしょうね。

dsc_2441-860x540

寺院の二階に上がると広間があり、真ん中に黒塗りの机があります。

この机の天板の高さに目線を合わせると、

dsc_2437-1440x810

窓の外に広がる青もみじが鏡のように机に映し出され、まるで水面を見ているかのような錯覚に陥ります。

寺院内では写経をしている人も多く、ゆったりとした時間が流れていました。

帰りは駅前のお店でしば漬けを買って帰りましたが、これがまた何とも言えず素朴で美味でした。

 

平成の終わりに健康について考える

実はけっこうテレビ好きで、情報を得ることも少なくないのですが、最近は連日のようにどのテレビ局も『健康』をテーマにした番組を放送していますね。本屋さんに行っても健康に関する本がたくさん並んでいて、気になるとついつい買ってしまいます。

元気で長生きする『健康長寿』は、すべての国民が目指すべき目標のように言われていますが、そもそも『健康』とはどのような状態を指すのでしょう?

WHO(世界保健機関)が提唱する健康とは「病気でないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態」のこととされています。

満たされているかどうかは自分自身が感じるところなので、健康とは主観的要素を含むのものなのです。よって我々医療人が導こうとしている健康は、主に肉体と精神の健康であって、真の健康は、その人の価値観などを含むもっと大きなものです。

お酒やたばこを止めたら楽しみがなくなる、血圧は高めだけどどこも悪くないよ、と言う人に対し、医師として可能な限り治療の必要性を説明しますが、その人の価値観を否定することは正しいやり方だとは思いません。最終的に決めるのはご本人です。

明日から令和が始まります。昔からの健康法の正しいところ、間違ったところがだんだんと科学的に明らかになって、将来は我々が行っている生活指導の内容も変わってしまうかもしれませんが、健康が「人生を謳歌するために重要な条件の一つ」であることは変わらないのではないでしょうか。

 

 

 

健康寿命と医療費

最近「健康寿命」という言葉をよく耳にします。健康寿命とは「日常生活に制限のない期間の平均」とされていますが、言い替えれば「自力で元気に生活できる期間」のことです。

平成22年の厚生労働省の資料では、健康寿命は、男性70.42歳、女性73.62歳となっています。平均寿命が男性が79.55歳、女性が86.30歳なので、日常生活に何らかの制限がある期間は、男性が9.13年、女性が12.68年となります。

これを見ると、およそ10年もの間介護が必要で大変だと思われるかもしれませんが、必ずしもそういうことではありません。不自由さを感じながらも自立している方は大勢おられますし、少しの介助があれば生活できる方もおられます。加齢は徐々に進行するもので、実際に寝たきりになる期間は2、3年です。

ところが、脳梗塞、心筋梗塞、骨折などの病気を発症すると一気に要介護状態となり、元気に生活…とはいかなくなります。健康寿命を伸ばすためには病気の予防が重要なのです。

日本は2025年には3人に1人が65歳以上、5人に1人が75歳以上という超高齢社会に突入します。国民医療費も年々増加しており、2025年には54兆円にまで膨らみ、このままいくと日本の社会保障制度自体が崩壊するといわれています。健康寿命を延ばすことで医療費の削減ができると言われていますが、健康寿命が延びることで逆に医療費がかさむという考えもあり、どちらが正しいのかはわかりません。ただ、医療費以外も含めて長生きするとそれだけお金がかかるのは事実です。

いずれにせよ、これからはなるべくお金をかけずに元気に長生きすることを考えていかないといけませんね。

 

水分の摂り方

今年は記録的な猛暑で熱中症患者数が増加しています。熱中症予防には水分摂取が重要なのはみなさんご存知のところだと思いますが、水分を十分に摂っているのに体がだるい、食欲がないという方はいらっしゃいませんか?それは水分の摂り方に問題があるのかもしれません。

 

必要な水分量

体重50kgの成人の場合、1日に尿や汗などで2,500mlの水分が体内から出ていきます。このうち食事などから1,300mlは補てんされるので、1日に必要な水分量は1,200mlとなります。これより体重の重い方、発汗の多い方、下痢・嘔吐のある方、授乳中の方などは、より多くの水分が出ていくのでこれ以上の摂取が必要ですし、食事をあまり摂らない方は、補てんされる水分が少ない分、より多くの摂取が必要となります。しかし、水分補給と言っても逆に水分を摂り過ぎるのはよくありません。一度に多量の水分を摂ると体液が薄まり、体調不良の原因になります。1日に必要な摂取水分量を1,200mlとすると、1回150~200mlほどを1日6~8回に分けて、こまめに摂取するようにしましょう。

 

飲み物の温度

常温(20~35度)は胃腸に負担が少なく水分補給に最も適した温度です。スポーツや入浴後は冷水(5~15度)もいいでしょう。のどが渇いたときにキンキンに冷えた飲み物は美味しいですよね。でも、冷たすぎる飲み物は胃腸を弱らせ食欲を低下させます。十分に水分を摂っているのに体がだるい、食欲がないという方の多くは、冷たいものを多量に飲んでいるケースが多いようなので注意してください。逆に温水(60~80度)は冷えた体を温めリラックスさせる効果があります。

 

さて、一口に水分補給と言いますが、液体ならすべて補給に適した「水分」となるわけではありません。皆さんは水分として何を飲んでいますか?

 

アルコール

「ビールで水分を摂っているから大丈夫」という方がいますが、アルコールは腎血流を増加させるため、摂った以上に水分が尿に出てしまい脱水になります。アルコールは補給するための「水分」だと考えないでください。飲酒時は別に十分な水分の補給が必要です。お店でウイスキーをストレートで頼むと「チェイサー」と呼ばれる水を出してくれます。昔は「ノーチェイサーで」とオーダーすると恰好良かったのですが、今は脱水予防で「チェイサー」を飲むほうが意識が高いと思われて良いかもしれませんね。他のアルコールも水といっしょに摂取するほうがいいようです。

 

ジュース

ジュースは糖分が多いため大量に摂取すると「ソフトドリンクケトーシス」「ペットボトル症候群」と呼ばれる状態になります。これは過剰に摂取した糖により高血糖となり、利尿による脱水を起こします。また血糖を低下させるインスリンの作用が弱まり糖がエネルギーとして利用できず、替りに脂質、たんぱく質が動員されケトーシスという状態になり、全身倦怠感、吐き気、酷い場合意識障害を起こすことがあるため注意が必要です。ジュースは水分補給には向きません。糖質の過剰摂取にもなりますので、あくまで嗜好品として飲むようにしましょう。

 

カフェインを含む飲料

水以外の水分補給としてお茶を飲んでいる方は多いと思いますが、お茶に含まれるカフェインには利尿作用があります。玉露、煎茶、ほうじ茶、紅茶、ウーロン茶などは比較的カフェインを多く含みます。特に玉露は煎茶の8倍のカフェインがあります。お茶以外ではコーヒー、ココア、コーラなどにもカフェインが含まれています。カフェイン含有量の多い順は、玉露>レギュラーコーヒー>抹茶>煎茶=ほうじ茶=ウーロン茶=ココア>番茶=玄米茶です。

一般的に水分補給でカフェインを含むものは推奨されていませんが、カフェインを含む飲料を飲んだら必ず尿量が増えるというわけではないようです。コーヒー好きで1日4,5杯は飲むという方が皆脱水状態だとは思えません。カフェインには耐性があるそうで、利尿作用にも個人差があるように思います。飲んでも尿量が増えない方は問題ないのかもしれません。しかしながら、水分補給としてはカフェイン含有量が少ないほうが好ましいので、なるべく水、麦茶、ルイボスティーなど、カフェインを含まないもので水分補給をするほうが確実です。どうしてもコーヒーや緑茶などが飲みたい方は、水出しにすればカフェインを減らすことができるので試してみてはいかがでしょう。

 

水・経口補水液

水は水分補給に最も適した飲み物です。しかし、発汗時は汗とともにナトリウムも失われますので、汗を多くかいた時は経口補水液などで水といっしょに塩分も補給しましょう。また経口補水液にはブドウ糖が含まれていますが、ブドウ糖は腸管での水分の吸収を促進します。また速やかにエネルギーになり活動しやすくなるので、特にスポーツ時は経口補水液がいいでしょう。但し、塩分制限が必要な方や糖尿病の方は自己判断で摂取せず、必ず医師に相談してください。